金一志韓国伝統芸術院

KIM IRU CHI

8.24 浮島丸殉難62周年追悼集会

昨年舞鶴に旅行し「浮島丸殉難の碑」を訪れていらい、浮島丸事件を題材にした映画「エイジアンブルー」をみたり、色々と話を聞いたりしてきました。
 知人から「今年の追悼集会に参加しませんか」と声をかけていただき、「慰霊の舞」を舞うことになりました。
 毎年朝鮮学校の生徒さんたちが歌う「はまなすの花 咲きそめて」をその知人が歌うのを聞いて、さっそく京都市交響楽団のトランペット奏者の方に演奏、録音をお願いして、その素敵な調べにあわせ「慰霊の舞」を創作、当日皆さんの前で私たちの祈りを込めて舞わせていただきました。
 終わってから「涙が止まらなかった」とおっしゃってくださる方もいて、言葉だけではなく舞いが慰霊と平和への祈願に少しでもお役に立てたかと思うと、感慨深いものがあります。
 
 海を隔た日本と韓国、朝鮮の人にとって、浮島丸殉難者のことを忘れることはできません。日本の方が加害者としての反省を出発点として主催し、韓国、北朝鮮の人たちがともに平和を誓い合う大切な記念式典でした。
 来年も是非、もっと平和な関係のもとで舞わせていただけたらと思います。

<浮島丸事件>
敗戦直後の1945年8月24日、日本に強制連行され青森で過酷な労働を強いられていた朝鮮人労働者とその家族3735人が強制労働と非人間的な生活からの解放、そして祖国に帰れる喜びを胸に青森を出航し釜山に向かう途中、急に舞鶴に立ち寄る指示が出て、舞鶴湾で突然爆発音と共に沈没し多くの尊い命が奪われた事件です。爆発の原因も明らかにされていません。